株式会社 平和工房きもの生活事業部
〒612‐8208 京都市伏見区下鳥羽但馬町167
TEL : 075‐622-4823

       お洋服にもTPOがあるように、
       着物にも様々なシーンに見合った場所に、着ていく種類や着こなしがあります。
       このページは、着物と帯の種類や、着物のTPO、
       ちょっとした”着物の世界の常識のおはなし”などを載せて参ります。




着物の種類  
-----黒留袖・色留袖(くろとめそで・いろとめそで)-----

留袖は、既婚者の第一礼装です。

上半身は黒く (色留袖は1色で) 染められており、模様がなく、
背・両胸・後ろ革の両袖に、計5つ家紋抜きをされており、
裾にのみ模様が描かれていたり刺繍が施されたりしている着物です。

色留袖とは、黒留袖のカラーバージョンです。

昔は、留袖は、普通の着物とは違い、”比翼”というものを重ねて着ていましたが、
最近では”比翼仕立て”という、あらかじめ比翼が付いたものが一般的になっています。

何故、既婚者は、袖の短い留袖を着て、
未婚者は振袖のように長い袖の着物を着るのかというと・・・

その昔、女性が「いってらっしゃーい」とか「こっちよ〜♪」と手を振る際に、
袖がゆらゆらと目立つことから、袖は、色気を漂わすものとされました。
既婚者はすでにお相手がいるのに、袖を目立たせてはいけないので、ということで、
結婚すると袖を短くしたものを着て袖を留めることとなったのだそうです。


-----振袖(ふりそで)-----

振袖は、未婚女性の第一礼装です。

成人式、卒業式は、とても華やかな振袖姿が目立つ季節ですね。

袖にも色々な長さがあって、本振袖・中振袖・小振袖などがありますが、
短ければ特に格が落ちる・・・というわけではありません。

袴に合わせるときには中振袖・小振袖・・・の方が好き・・・とおっしゃる方もいらっしゃいます。

また、将来結婚したときのことを考えてて、
袖を留めて訪問着として着られるようなデザインで
振袖を作られる方もいらっしゃいます。


-----訪問着(ほうもんぎ)-----

どこかを訪ねたり、出席したりする場所に着ていきましょう。
”訪問していただく側”の場合は、訪問着は着たりしないようにしましょう。

お客様を受け入れる側の立場ですので、
訪問着よりも格の低い色無地や鮫小紋を着てくださいね。

訪問着の特徴は、絵柄が布の端を超えて繋がっているものです。


-----色無地(いろむじ)-----

色無地は、その名の通り、無地一色の着物です。

とってもオールマイティな着物です。

紋を5ツ入れることによって、第一礼装の着物にもなりますし、
紋を背中に1ツ入れることで、お宮参り、入学式、結納などに使え、
紋を入れなければ、街着にもなります。

主役を際立たせるための、脇役としてのスーツのような存在です。

旅館の仲居さんも、この 色無地をよく着られていると思います。


また、「小紋」と名は付きますが、”鮫小紋(さめこもん)”という小紋は、
色無地と同じ役目を果たしてくれる着物です。

これは、鮫小紋の模様は、鮫肌のような、細かく小さな点々からなる模様なので
遠目から見ると色無地のようにみえるからなのだそうです。


-----付け下げ(つけさげ)-----

『付け下げ』って、着物初心者の方は、あまり聞きなれない着物なのではないでしょうか・・・。

普通、訪問着は、生地の端と端を渡って絵柄が、ずーっと続いているものなので、
作る工程で、まず、白生地の時に、身頃、袖、衿、裏地・・・と裁断してから、
一度、仮り絵羽(着物の姿に仮縫い)してから、図柄を描き、
またほどいて、1反物に縫い、染める・・・という工程を行うのです。

しかし、付け下げとは、この、『布を裁って、仮絵羽して、また解き放ち、一反にする』
という行為を省いて作ることによって、安く仕上げることができるという着物なのです。

ですので、本来の付け下げとは、
生地の端と端で絵柄がつながっていないが、
どの部分が袖になるか、胸の部分になるか?などを
きちんと、場所を解かりながら、図柄が描かれている着物です。


また、家紋紋が入っておらず、八掛け(裾部分の裏地)が共布ではないもの、
とされていますので、”付け下げ”は、本来 正装ではありません。


しかし、手間を省く工程により、訪問着よりも安価で売ることができるので、
今では生地の端と端に渡って柄が続いている付け下げを作られて
『付け下げ訪問着』として発展してきました。


仕立てをしてしまえば、八掛けを見せなければ訪問着とは違いがわかりませし、
八掛けも表生地と同色で付ける事も多いので、
訪問着よりも安価な付け下げ訪問着は人気があります。


他にも、『付け下げ小紋』という、絵柄配置に気を使った小紋バージョンのものもあります。


付け下げとは今ひとつ、曖昧なもののようです。


-----小紋(こもん)-----

小紋とは街着のことです。
普段着なので、式事には向きません。

絵柄が、胸や袖、裾、などの部分部分などに上下関係なく、
ちりちりぱらぱらと繰り返し飛んでいるもので、
絵柄が繋がっていない着物です。
普通、呉服屋さんへ行くと、反物が一巻きにして売られています

京都の散策にはもってこいの着物が小紋です。
冬なら小紋の上に羽織を合わせて・・・

とびっきりのお洒落をして、京都の街を散策してみましょう♪








帯のいろいろ  

   一般的に、染めの着物には織り帯を、織りの着物には染め帯を 合わせます。



-----織り帯(おりおび)-----

もともと染められた糸を織り上げて作られる帯のことです。

京都の”西陣織”の帯は有名ですね。


-----染め帯(そめおび)-----

白生地に、後から染めの工程をほどこした帯のことです。


-----袋帯(ふくろおび)-----

袋状に織られた帯で、
礼装晴れ着の帯です。

”袋織り”と呼ばれる織の技法から、袋帯という名前になりました。

もともと袋状に織られているものを”本袋”と呼び、
この他に、2枚の布を縫い合わせたものは”縫い袋”、
半分に折って袋状にしたものは”片縫い袋”と呼びます。


-----名古屋帯(なごやおび)-----

体に巻きつける部分を、あらかじめ”半幅帯”のように折りたたんで縫い付けてあるもの。

現代では、一般的に使われる帯で、背中にお太鼓を作って締めます。

錦などで仕立てられたものは、略礼装に用いられ、
また中には礼服用に匹敵する”袋名古屋帯”と呼ばれる豪華なものもあるようです。


 
-----丸帯(まるおび)-----

幅の広い(約68センチ)一枚の布地を半分に折って仕立てたもの。

主に礼装用に用いますが、現在ではほとんど廃れてしまい、
芸妓・舞妓・婚礼衣装にしか使われていません。
丸帯に代わって袋帯が礼装用の代表となっています。







結婚式・披露宴での和装
   
結婚式や披露宴によっては、くだけた形で略式になる場合ももちろんありますが、
基本的には以下のようになります。

 
-----結婚式での着物-----

<既婚女性>

既婚女性は、第一礼装である
黒留袖がよいとされます。

母親以外の女性(伯母・叔母・従姉妹・親しい女性)は、

         
留袖5ツ紋入りの色無地鮫小紋)・訪問着
                         などの略礼装でも大丈夫です。


<未婚女性>

未婚女性は、第一礼装である
振袖がよいでしょう。
         留袖5ツ紋入りの色無地鮫小紋)・訪問着
                         などの略礼装でも大丈夫です。


-----結婚式での帯-----

結婚式での帯は、金糸 又は 銀糸 を使った
織りの袋帯が一般的です。

締め方は、二重太鼓結び。
二重になることで、お祝い事に使う締め方です。

振袖や、お若い方の訪問着でしたら、ふくら結び・蝶文庫・立て矢結び・花結びなど・・・
締め方を華やかにされても素敵ですね。


 
-----結婚式での装飾品-----

黒留袖の場合は、帯締め・帯揚げは白いものと決まっています。
そして、末広を帯に挿しておくこともお忘れなく。

バッグや草履は、金糸や銀糸などが入った織物で作られたものをあわせます。









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